錠前とはデッドボルト装備ロック機能が備わった錠ケースや錠本体の事

“錠前”とは何か?簡単に言うと、ロック(施錠)機能が備わったケース、錠本体の事を錠前と呼びます。一般的には錠前という言葉が使われることは無く、認知度の高い単語として“鍵”が広く使用されていますが、鍵は施錠解錠を行う際に使用する道具になり、正確には“錠前”と“鍵”は異なる物となります。

錠前の各部名称

防犯上、施錠できる一般的なドアに必要とされる錠前機能の名称および役割。

錠前の各部名称
  1. シリンダー
  2. サムターン
  3. 把手(写真はレバーハンドルタイプ)
  4. デッドボルト
  5. ラッチボルト
  6. フロント

【解説】
1のシリンダーは、外側から鍵を差し込み施錠や解錠の操作を行う為の装置。
2のサムターンは、室内側からツマミを操作する事で施錠解錠を行う為の装置。
3の把手(とって)は扉を開ける為の部品。レバーハンドルやノブ、プッシュプルハンドル、サムラッチタイプなど様々異なる形状の種類があります。
4のデッドボルトは、施錠した際に鍵が無いと扉や蓋が開かない様にする為に必要なカンヌキボルト。
5のラッチボルトは、風などの力で勝手に扉が開かない様にする為のカンヌキボルト。
6のフロントは、錠前ケースの蓋みたいな部品で、メーカー名や機種名などの刻印があります。

錠前の種類

錠前は、扉や蓋などを施錠する同じ目的で使用されますが、それぞれ異なる用途に合わせて設置使われる為様々な種類の錠前が存在します。

シリンダー錠
本体ケースを必要としない、鍵を差し込む部分だけで施錠機能の役割を果たす錠前。主に車やバイク、机、ロッカーなどに使用。
インテグラル錠
主にドアノブ錠と呼ばれ、把手が握り玉になってなってる物が多く存在します。鍵付ではない空錠やシリンダーが装備されてる場合はノブの中心に鍵穴があり施錠解錠が行えます。
ケースロック
デッドボルトとラッチボルトの機能が一つの錠ケースに備わった錠前。外観は把手とシリンダー部がそれぞれ別に付いてます。
本締錠
デッドボルトの機能のみ備わった錠前。
空錠(そら錠・くう錠)
ラッチボルトの機能のみの錠前になり施錠は出来ません。
表示錠
室外側から室内の使用状況が分かる様に表示される機能がある錠前。例えば、使用されていない時は青表示、使用中なら赤表示など外観で解錠、施錠の判断が可能。
面付け本締錠
デッドボルトの機能のみ備わった錠前で、室内側の扉に取り付けるため、ケース本体(錠箱)が突出した見た目になります。
面付け箱錠
デッドボルトとラッチボルトの機能が一つの錠箱に備わった錠前。外観は、室内側の扉にケース本体(錠箱)が突出した見た目になります。
引き戸錠
1枚ドアの引き戸の戸先にある戸先鎌錠。
引き違い戸錠
2枚扉の引き戸の重なり合う中央で施錠できるようにする錠前で召し合わせ錠とも呼ばれます。
キーレス錠
ボタン錠などテンキー操作で鍵を解除する事ができ、物理的な鍵を持ち歩く必要が無い錠前。
電気錠
オートロック対応などのマンション、アパートに設定されてる事が多く、部屋にいながら離れた場所にあるエントランス入口の鍵を遠隔で解錠する事ができるよう配線されている。

調子が悪いと感じたら

鍵の調子が悪いと感じたら錠前トラブルが起こる前兆です。
鍵の回りが悪く開け閉めしづらい状況や、ドアノブ・レバーハンドルの動きがあまり良くない状況などいつもと違うと思ったら早めの対応が大事になります。

錠前トラブルは経年劣化による不具合が多く、錠ケース内に組み込まれている部品の破損により“ラッチ故障”や“デッドボルト故障”などを引き起こします。これらの症状により、把手の空回りで扉を開ける事が出来なくなったり、鍵があっても施錠できない、鍵が開かないと言った状況に見舞われますので注意が必要です。

錠前故障が起きた場合、扉が開いてる状態であれば対応がスムーズで金額的にも安く抑えることが出来ますが、扉が開かない状態で錠前故障が起きてしまうと開錠作業にかかる時間や金額的コストが跳ね上がりますので早目の対処をお勧めいたします。

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